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リアべの戦士対キュウレンジャー

ガバナス帝国の侵略を受ける美しい惑星エメラリーダ。

ガバナスに立ち向かうことができるのは、伝説の「リアべの実」が選ぶ7人の戦士のみ。王女エメラリーダはそれら戦士たちを探すために宇宙帆船「エメラリーダ号」で旅立ちます。

退役軍人とその従者であるロボット。宇宙暴走族の若者。宇宙有数の富豪のはねかえりお嬢様。ガバナスにその位を追われた王子らの戦士を探し出して、ついにガバナス軍との決戦の時はきた。

という映画だったんです。「宇宙からのメッセージ」といいます。なんでも、当時アメリカで大評判を取っていた「スターウォーズ」(エピソード?)をアメリカまで視察に行った東映の人たちが、この程度の映画なら邦画でも撮れる。今すぐ撮れる。という壮大なカンチガイから始まったものなのだそうで。

実際に操演(吊り下げ)による戦闘シーンと、それらに使われていたプロップ(模型)には見るべきものがありましたが、おそらくそこに予算の大半をつぎ込んでしまったのか、他のドラマ部分やその背景となるセット等は貧弱としか言えないもので、全体としてB級以外のものではない映画になってしまいました。

確か私が高校生の頃で、この頃にはすでにプラモを実物の写真を見てから作るようになっていた私は、映画のパンフレットやらチラシやらLPレコードのライナーノートやら乏しい資料をながめてはプラモを作ろうとしていましたが、プロップモデルには何種類かあって、それぞれにかなり違っているために、どのシーンで用いられたどのプロップはこれ、というのがわからない限り、できん、という結論に達していました。

で、ね。ここまでの話、どこかで聞いたと思いませんか。そうです。現在のスーパー戦隊シリーズ宇宙戦隊キュウレンジャー」がまさにそっくりですね。リアべの実をキュータマに置き換えたら、同じと言ってもよいでしょう。

実際キューレンジャーのほうを眺めていても、これって宇宙からのメッセージへのオマージュなのかな、と思えるシーンがたくさんあります。また、主役級メカのひとつだった「リアべスペシャル」のデザインとキューレンジャーの宇宙船のひとつが非常に似ているといった、にやりとさせられる部分もありますね。

当時の東映の人の、こんな映画なら日本でも撮れる、というのはスターウォーズ全体にあふれるセンス・オブ・ワンダーを理解しないで特撮映画として見てしまっているという点で完全に誤りであったと思うのですが、その思い込みだけで特撮シーンだけはそれに迫るものを作ってしまった、という点である意味記念碑的な映画でした。

また、退役軍人を演じたビック・モローはその後の映画撮影中の事故で亡くなりましたので、彼の遺作のひとつとなってしまった、という点でも記憶されるべきものです。もっとも彼の出番って、あれ、これだけなの?というくらい少ないですが。

キューレンジャーを作っている人たちがどんなことを言いたいのか、今度はどこまでやってくれるのか、楽しみに見ることにします。